2023年2月 例会

講師:株式会社まちづくり長野 常務取締役・タウンマネージャー 越原 照夫 氏
テーマ:長野市中心市街地を取り巻く環境の変化
日時:令和5年2月15日(水)18:00~18:50
場所:レストランやま

長野市中心市街地を取り巻く環境の変化

今回の例会は、株式会社まちづくり長野の常務取締役で、タウンマネージャーの越原 照夫さんにお話をいただきました。来年須坂インターチェンジ近くにできる大型商業施設「イオンモール」の開業を見据えて、長野市中心市街地はどうなっていくのか―。課題を共有していただきました。

長野市中心市街地の現状

権堂のイトーヨーカ堂跡地に2022年9月、綿半スーパーセンターがオープンしましたが、長野駅から善光寺までの周囲にある大規模小売店といえば、ながの東急は築57年経過、もんぜんぷら座(元ダイエー)は47年、シーワン43年、長野ステーションビル38年など、軒並み築年数の古さが目立ちます。アゲインは築53年で2022年ついに閉店となりました。

地域最大級の商業施設「イオンモール須坂(仮)」の計画概要

イオンモール須坂(仮)は、巨大なスーパーマーケットと200ものテナント店舗のほか、アークランドサカモト(ホームセンタームサシ)やヤマダホールディングス(ヤマダ電機)、さらには道の駅を併設。延床面積66000㎡、売り場面積40000㎡のイオンモールに、アークランドサカモトとヤマダホールディングスを合わせると、売り場面積は長野市中心市街地にある大型小売店舗合計の4倍にも匹敵する計算です。2023年2月に着工し、2024年秋には完成予定ですが、長野市はここに向かう道路をつくっており、長野駅東口から無料のバスが出るという話も。開業後は、商圏を半分とられた長野市中心市街地を歩く人が、ガクッと減ると越原さんは予想しています。

長野市中心市街地の課題

長野市中心市街地の課題市民からのアンケートをもとに考えられる、中心市街地の課題は枚挙に暇がありません。■地域の顔の集合体である「商店街」の活性化、■水辺や公園など「憩いの場」づくり、■長野らしい「歴史文化」の保全、■脱炭素社会に配慮した「交通環境」の整備、■人のつながりを重んじる「地域コミュニティー」の活性化・・・。イオンモールと市街地が意外とうまくいっている松本のような例もありますが、駅前の大型店が今年倒産した八戸市のような例もあります。長野市は積極的な改善に向け、予算を大規模投入するなどの対策が必要だと越原さんは提言します。 私たちも、長野市の中心市街地を元気にするために、自分事として行動する必要があることを改めて思わされました。越原さん、ありがとうございました。

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