2023年1月 例会

講師:善光寺 淵の坊住職 若麻績 享則 氏
演題:善光寺縁起お絵ときと精進料理について
日時:令和5年1月17日(火)17:30~18:30
場所:淵の坊

善光寺縁起お絵ときと精進料理

コロナも少し落ち着きを見せ始めたこともあり、一年のはじまりを厳かな気持ちで迎えようと企画された「精進料理を味わう」新年の例会。せっかくなので、今年度当会2回目の登場となる淵の坊の若麻績住職にお願いし、精進料理に加えて善光寺縁起の「お絵解き」についても学ばせていただきました。若麻績住職は年末にはブラタモリにも出演され、全国区の有名人に。その軽快で有り難いお話を、皆楽しみに集まりました。

善光寺縁起 お絵解き体験

文字が読めない人が多い時代、「絵」を使って有り難い善光寺の縁起を伝える「お絵解き」が盛んになりました。ご案内いただいた広間の正面にかかる4枚の掛け軸には、全60コマで天竺の月蓋(がっかい)長者と如是姫の話から、ご本尊が幾多の歴史を経て本田善光によってこの地へ来られるまでの「縁起」が描かれています。ご住職はときどき扇子で机をたたきながら、講談師さながらの口上で楽しくお話してくださいました。ふだんは1時間ほどかけるというお話を30分に縮めていただいたので多少駆け足でしたが、とてもよくわかる長い時を超えた歴史の物語でした。

精進料理を堪能

お部屋を変わり、いよいよ精進料理をいただきます。料理長さんから「動物性の食品を使わない」「ネギやニラ、ニンニクなど強壮剤となるような食品を使わない」といった精進料理の基本をお聞きしつつ、しかし酒類は「般若湯」と呼んで禁じていないというお話に、一同うなったりホッとしたりしました。ひとつひとつのお品は、口代わりから甘味まで、素材を生かしながら丁寧に味付けされていて、動物性の食品を使わなくてもこんなにも目にもお腹にも満足が行くお料理になるのだということに、改めて感激しました。「泡般若」がその感動を加速させてくれたのは言うまでもありません。
新年から貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

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