令和元年度 視察研修旅行

視察先: 山梨県
期 日: 令和元年10月18日(金)~19日(土)
参加者:
赤池  健 (株)や ま
奥山 則彦  奥山印刷工業(株)
浅野 盛男 (株)ショーデン
島田 浩志 (株)鋼 商
宮坂 辰雄 (株)フィックスジャパン長野支店
柳澤  哲  日本レクシー(株)
山崎 光男 (株)山崎工業所
吉田 淳子 (株)ビー・クス
中澤弥都子  長野商工会議所

日 程

10月18日(金)

  • サドヤワイナリー
  • MGVs(マグヴィス)ワイナリー
  • 恵林寺

10月19日(土)

  • 武田神社
  • 山梨県立リニア新幹線見学センター
  • 日本三大奇橋「猿橋」

令和元年度 視察研修レポート

奥山 則彦

元号が変わり、記念すべき令和最初の視察研修旅行が10月18日(金)~19日(土)の二日間にわたり実施されました。今回の視察地は武田氏による「開府500年」に湧く山梨。長野県とは県境も接していて比較的近距離のせいか、意外とじっくり寄る事が少ないように思える地域です。企業視察のメインは、山梨を代表する産業のワイン醸造会社の訪問。ワイン人気を支える蔵元の歴史と技術、そして時代と共に変化する消費者嗜好への工夫など、経営者にとって興味が尽きないテーマです。

10月18日の早朝6時30分に長野駅東口バスターミナルに集合、途中合流の1名を乗せ合計8名の研修がスタート。1月の福岡視察に続き今回も当研究会メンバーのアリーナ観光様のご協力で豪華バスをご用意いただき、また同社のスーパー添乗員小島さんの同行もありがたく、リラックスした雰囲気でバス旅行が始まりました。順調に中央道を進みあっさりと山梨県に入る。

初日11時、まず一番目の醸造所「サドヤワイナリー」に到着。歴史ある重厚な建物の地下にあるワインを寝かせるセラーと併設の博物館を巡りながら、顧問の今井氏から1917年のワイン作り開始からの歴史を説明して頂き、一同ワイン製造の奥深さ、複雑さに驚嘆しました。真っ暗な地下から一気に明るい一階ロビーに戻って、いよいよ期待の試飲です。何故だろう、どれを飲んでも美味しく、ついつい量が増える。醸造の歴史に思いを馳せながらの試飲は優雅な気分でした。

  

昼食をはさんで午後3時に向かったのは、なんと醸造所開所3年の「MGVs(マグヴィス)ワイナリー」。ここはワイン業界にとって本当に異色な企業です。もともとは(株)塩山製作所という半導体製造の会社。長年の半導体業界の大きな変化を何度も乗り越えてきたものの、昨今の情勢変化を鑑み製造工場全部をワイナリーにするという、思い切った業種転換を行ったのである。会議室で社長の松坂氏より1時間以上の熱心な説明を頂き、その後の質疑も活発な交換が行われました。自社でブドウ畑を持ち、ブドウの種類ごとの管理やワイン製造方法などをはじめ、随所に科学的手法を用いた生産体制の確立を目指したブランディングを行っている。一流の広告分野デザイナーとタッグを組み、ラベルデザインやワインの品種別の表示、それに伴うプロモーション手法などから、歴史と伝統のある醸造所とは全く違うアプローチで新たな価値を生み出そうとしていることが分かる。そのチャレンジングな姿勢には強く触発されました。ここでも試飲が活発に行われ、大いに盛り上がったことは言うまでもありません。

さて1日目の最後は、甲府市内の武田信玄公の菩提寺である「恵林寺」を散策、ちょうど夕暮れが迫りつつある中、幻想的な境内の雰囲気は歴史に思いを馳せるいい機会になりました。宿泊は市内の湯村温泉郷の温泉付きのホテルで、しっかり疲れを取る事ができました。


2日目は歴史探訪を目的に、武田家の居城跡に造られた「武田神社」を見学。本当に広大な史跡であり、その中に「信玄ミュージアム」も新たに建てられ武田氏の歴史と、甲府のまちづくりの思想が学べ、新鮮な驚きでした。
午後はいよいよ山梨県立リニア新幹線見学センターの視察です。近代的な研究施設の中では、万人に分かるよう工夫がされた各種の展示物、体験施設が整備され、近代科学の一端に触れる事ができました。目の前の数百メートルを一瞬に走り去るリニアカーの未体験なスピードに子供のように大はしゃぎ。

最後の視察地は、特異な構造で日本三大奇橋に数えられる「猿橋」です。成り立ちの逸話を聞きながら橋の袂の構造物を見た時、なるほど、と感激を覚えました。
二日間とも好天に恵まれ、すべてのプランを実施できました。近県への視察の割には中身の濃い充実した研修となり、アリーナ観光様、添乗員の小島様、そして研究会担当の商工会議所中澤様にはすっかりお世話になりました。改めてご参加の皆様、本当に感謝いたします。ありがとうございました。

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