2024年7月 例会

講師:元中学校教諭 飯島 春光氏
演題:「教室・地域に残る満蒙開拓の”現在” 」~中国残留日本人の孫たちと学んできた「満州」・戦争~
日時:2024年7月23日(火)18:00~18:50
場所:レストランやま

教室・地域に残る満蒙開拓の”現在”

~中国残留日本人の孫たちと学んできた「満州」・戦争~

 

赤池代表幹事のご友人で、41年教員一筋の飯島氏は、日本の学習が取り上げてこなかった「満蒙開拓」という歴史的問題に授業で取り組み、2003年「日本教育公務員弘済会教育賞」を受賞。以降十数年にわたり、満州移民に焦点を当てた学年ぐるみの平和学習に力を入れ、著書も多数出版されました。

現地支配のため日本から27万人が渡ったという満蒙開拓団。当時、信濃教育会を挙げて農家の次男、三男をターゲットに教師が家庭を訪問し「義勇軍」への入団を推奨したことで、長野県の団員数は全国一だったといいます。しかし敗戦で帰国かなわず、死者22万人。逃避行の途中でやむなく中国人に引き取られ、育てられた残留孤児が2世3世となって90年代に帰国し、長野市の中学にも続々と転校してきたものの、歴史の無理解によって激烈ないじめに遭ったことで、氏は取り組みを始めたそうです。

教科書に掲載されたのも最近とのことで、実は私たちもよく理解していないこの身近な歴史的問題についてあらためて知り、考えるきっかけを与えていただきました。

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