第34回通常総会・講演会

日時:令和4年6月23日(木)17:30~18:50
場所:ホテル国際21


続くコロナ禍で対策を講じ、総会を開催

今年度も引き続いて新型コロナウイルス感染拡大防止の対策を講じたうえで、6月23日(木)、ホテル国際21にて通常総会を開催しました。
議事では、令和3年度の事業報告・決算報告に加え、令和4年度の事業計画と予算案が原案通り承認されました。
来賓祝辞では北村会頭が、5月末で会期を終えた御開帳について来訪者の様子(消費行動)が前回とは変化していたことを例に挙げ、世界情勢、経済情勢により事業の方向付けが難しい時代、展望をもって異業種による交流研究の成果を持ち寄って発展してもらいたいと、当会への期待を込めたご挨拶をいただきました。

講演会「若者の集まる地域の作り方」

講師:株式会社Huuuu 代表取締役/ジモコロ編集長 徳谷 柿次郎 氏
株式会社Huuuu取締役/SuuHaa編集長 藤原 正賢 氏

総会に引き続いて行われた講演会では、若者に人気のWEBメディアを編集する(株)Huuuu     の徳谷さん、藤原さんにご講演いただきました。ご登壇者お二人のかけあい形式で、軽快に進行しました。

「編集」というシゴト

お二人は主に、全国各地の地元愛を醸成するローカルな情報発信媒体「ジモコロ」や、長野県への移住を促進する「SuuHaa」といったWEBメディアの編集をされています。「お金が発生しなくても勝手にやる」スタンスで、これまで数多のメディアを編集してきたそうです。「編集」というと、マンガなどの雑誌を連想する方も多いかもしれませんが、「世の中で起きている現象をいち早く捉え、人に伝える「山伏のような仕事」だと、徳谷さんは語ります。
若い世代に伝えるには、若い世代にひっかかりのあるテイストが必要で、さらに「人生のわからない、を増やす」を企業理念とする(株)Huuuuは、難しいことを10代20代がちゃんと読めるようにかみ砕いて伝え、若い世代を「置いてけぼりにしない」ことを目指しているそうです。
メディア以外で有名な活動は、善光寺門前の金物店をリノベーションしてオープンした「シンカイ」。利益を追求しないことで得られること、お金で計れない実りが多くあるといいます。
長野県のDX推進事業NICOLLAPで展開しているプロジェクト「シシコツコツ」は、言ってみればITEXPOのようなものだそうですが、「ないものは山でつくれる」というコンセプトで参加者を募集したところ、2月のイベントはオンライン中心で500人もの申し込みがあったといいます。「面白そう」という空気感が、感度の近い人を集めるんだそうです。

「プロジェクト」の編集

鬼無里のおやき店「いろは堂」が、長野インター前に工場を建設する際に、建築以外のデザインを担当。施設のネーミングから、パッケージ、POPなど、可能性は無限大の編集作業だったそうです。

「場」の編集

権堂に、若者が集まる会員制のスナックを開店予定。「若者」と「スナック」の組み合わせは意外かもしれませんが、若者の間にはいま昭和レトロの文化が流行っているとのこと。使われていない権堂の空き店舗を、信濃町に移住してきた26歳の大工さんにリノベーションしてもらい、若者の居場所を創造するという取り組みです。スナックの入場料は、35歳以下は無料で、若者から情報を得たい大人(35歳以上)を5000円にするなどといった斬新なことを考えているそうです。

講演後の懇親会では、開業予定のスナックについて複数の会員から興味深い意見や質問が寄せられるなど、活発な意見交換が行われました。

若い力でこれからも長野におもしろい風を吹かせてくれそうな徳谷さん、藤原さん。今後ますますのご活躍をお祈りいたします。

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